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【2024/04/29 12:39 】 |
0.サポーターが作る山雅劇場2012 まえがき
ハイというわけで長い間寝かせていたやつをお披露目。対談相手は少年サッカーを教えているN氏。なのでサッカー的なところをガッツリ語っていただきました。J2昇格初年度のころを感じていただければ幸いです。文字量多いですが、どうぞ。

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【2014/05/19 21:36 】 | サポが作る山雅劇場2012 | コメント(0)
1.智将・反町康治が与えたもの
あんぜ:じゃあ2012年を振り返るということで。2012年で一番のトピックスは反町(康冶)監督の就任だと思うんですけど、来てよかったというポイントはありますか?
N氏:フロントが反町さんを選んだってことは間違いじゃなかったと思う。結果云々じゃなくて、将来的に。何年後っていう形でチームを作ってるから。
あんぜ:タイミング的にはベストなタイミングで来たなと思いますね。プロクラブになって、サッカー的にも転換しなきゃいけない時期に、ある意味教師的な「プロとはこういうものだ」みたいなものを植え付けられる監督を連れて来た。フロントはいい仕事したなって、そんな感じですね。
N氏:で、あの人ってブレないじゃんね? それがやっぱデカイと思うな。
あんぜ:まあこれまでブレブレだった人が監督(吉澤英生氏。現在鳥取U-18監督)だったからアレですけどw
N氏:それはねw
あんぜ:クラブとしても受け入れ体制があった。選手としても好き勝手やっていた部分があったんですけど、「こういう理由があるからこういうプレーしようぜ」と説明出来る人が来たのはすごい大きいなと思いますね。
N氏:確かにね。
あんぜ:選手の上手くなりたいという欲求に、こうしたらもっと上手くなるよと導くことが出来る。実績のある監督ですし、次第に結果もついてくるようになって、いいサイクルが回った。


N氏:監督って、自分のサッカー観があるよね。こういうサッカーをしたいからって選手をあてはめがち。でも、反町監督って、選手を見てからどういうサッカーをしようかを決めている。そういうところはすごく共感を得てるね。
あんぜ:山雅のいいところは潰さないで、プラスアルファでどうしたらいいかというところを考えて、戦術を選んだのかなと思います。そういう意味ではベストに近い選択だったのかなって。あと、マスコミを使うのが上手いですよね。
N氏:コメント力あるよね。吉澤さんに比べたら、あるよね(一同笑)。吉澤さんは真面目すぎるんだよね。
あんぜ:(吉澤さんは)絶対に良い人なんだけど、監督としてリーダーシップがあるかと言われると、中々そういう部分は見えなかったりとか。コメントも試合の振り返りになっちゃって、こう思ったからこうしました、というものじゃなかった。そこから比べると、ウィットに富んだというか、ユーモアのあるコメントが出てくるようになった。
N氏:そういうところって性格なんだろうね。
あんぜ:普段からどういうことを考えてるかも効いてくると思うんですけど。どう見ても「考えるのが好き」な人じゃないですか反町さん。
N氏:マスコミに対しての対応に慣れているのもあるんだろうね。日の丸付けて監督してたし。プレッシャーは全然違うんだろうけど。それは感じたかな。
あんぜ:こう考えたからこうしましたとか、プランはこうでしたけどちょっとズレたのでハーフタイムに修正しましたみたいなコメントがあるんで、J’s Goalとかのコメントを見てても「あ、なるほど」っていう納得感があった。サッカー的な所で説明してもらえたという部分で、すごい面白かったです。

N氏:あと、どの試合を見ても後退はしてないと感じた。
あんぜ:後ろには行ってないですね。勝てなくてもここは改善してきたなというのが見えて、そこが楽しみでした。監督が変わってサッカー的に変化を感じた部分はありますか?
N氏:どういうこと?
あんぜ:山雅っていったらカウンター縦ポンみたいなところがあったんですけど、そこがある程度形が変わったというか。なんだろうな、二、三人で行ってこいカウンターじゃなくて、ポストに当てて、そのボールを拾って、サイドに展開するみたいな、サッカーのセオリーに沿ったところが出てきたかなって思うんですけど。
N氏:俺が感じるのは、ディフェンスを第一に考えてるけど、ただ守るんじゃなくて、トップ(FW)からボールを追いかけて、それにつられて第二第三(の選手が)ってそれに連動して、ディフェンスをしていくようなサッカーしている。それには運動量が必要だから、じゃあ今何をトレーニングすればいいかというところが理にかなっていて、新聞とかで報道されている内容に納得感がある。こういうサッカーをしたいんだというのが試合を見てて感じるんだよね。そこは吉澤さんの時にはなかった。何を重点的にトレーニングするか、っていうのも(報道で)出て来なかったし、どういうサッカーをしたいんだろうなっていうのも(試合から)見えて来なかったから。
あんぜ:(吉澤さんは)その辺には難があったかな。だからヘッドコーチの方がいいんじゃないかなって。ちゃんと(チームの)背骨を作ってくれる人がいて、そこにプラスアルファをのっけるのがうまい。モチベーションを上げるという点ではすごい手腕を発揮する人なので。反町監督は守備はすごい決まり事が多いみたいですけど、でもその決まり事は、サッカーのセオリー的にというか、こういう展開だったらこういうところに穴が出来そうだから、それを事前に防ぐためにはこうしなきゃいけないよ、というところから来ている。そういう意味では、よりサッカーを知っている人が教えているんだろうな、と感じることはあります。3バックってなかなか難しくないですか?
N氏:難しいと思うよ。
あんぜ:未だに3バックの何がいいのかがよくわからないんですよねw
N氏:中盤に選手を5人揃えたいっていう意図があるんだろうね。(後ろの)3枚だけで守るかっていったらそうじゃない。ボランチなりサイドの選手が守備にスライドすることを考えて3枚にしている。フォーメーションは、そんなにこだわる必要はないかなって思うんだよね。結局、試合が始まれば3-4-2-1だろうが4-4-2だろうが、流動的にポジションを変えて対応していかなきゃいけないから。
あんぜ:そうですね。フォーメーションというよりは、どういう選手をどういう意図で起用したかの方がよっぽど重要。そう考えるとフォーメーション論なんていうのは飾りでしかないかなって。でもまあ、メンバーを決める上でフォーメーションは考えないといけないので、その点で3枚で守らないと持ちこたえられないという考えから3バックという形にしたのかなっていうのはありますね。飯田と多々良が当たって、飯尾がそのカバーに回ってがっちり守ろうと。


あんぜ:あと、データサイトあるじゃないですか。パスの数とか、30m侵入回数とか、データを集めているサイトがあって、そこを見ると、山雅、支配率、パス本数、22位。ダントツの最下位なんですよ。でも、攻撃の回数はいい。(攻撃回数は21位。シュート本数は4位、枠内シュート数6位)ということは、支配率は低くても、ちゃんとフィニッシュまで持ち込むような攻撃をしているという証拠だなって。シュート数なんて上から数えた方が早い。それが成績に現れているのが見えて面白かったですね。後はタックル数20位なのにクリア数8位だったりとか。タックルってある意味博打的なところがあって、タックルに行ってかわされたらそれは大ピンチになる。プレッシャーをかけて相手にミスさせるというのがまずあって、パスカット出来るようにコースを切ったり、ライン際に追い込んだりというのがあって、最後にドリブルで来られた時にタックルで止めるというのがある。ボール取ろうと飛び込むのは、取れればいいんですけど、かわされた時のことを考えると難しい。そこを踏まえると、リスクを避けるようなディフェンスをしていたのかなと。当たりの強い飯田がいて、ポジショニングのいい多々良がいて、そこを突破された時に飯尾がアタックする。最終ラインを崩された場面は、シーズン通しても、序盤戦くらいだったのかな。監督的にはもうちょっと攻撃的にいきたいんだろうなという気はします。守備をしっかり固めないとボロボロになるっていうのは経験的にわかっているので、まずはそこから整備したのかなと。サッカー的なところで言うと、カウンター主体なんですけど、カウンターの質自体変わってきてないですか? 以前はショートカウンター狙いで前からガンガンプレスかけてミスを誘うサッカーだったんですけど、反町監督になってからは深いところで取って、リスクを少なくしながらも、奪ってからは素早く展開していくという。最終ラインで鐡戸がクリアしたボールをつないでいって、最後はオーバーラップしてきた鐡戸がゴールを決めたみたいな形が象徴的。ボールを奪うポイントが前じゃなくて後ろになってきたのは変わったと感じるところですね。ざっくりくくればカウンターサッカーなんですけど、カウンターの質が変わってきているところは重要なポイントなんじゃないかなと。
N氏:前への意識は強くなったよね。攻める気があるのかないのかディフェンスラインで回している試合はそんなにないよね。基本的にサッカーって相手のゴールに近いところでボールを取って、そこから攻撃につなげた方が得点の確率は高い。2012年は、選手個々の前へ前へという意識が強くなったから、ディフェンスの深いところで取っても、周りの人間が前への動きだしが増えて、そういう得点も増えてきた。
あんぜ:だから、走りこみなんですよね。深いところから(敵陣)ゴール前に殺到するには、それだけの距離を走らないといけないわけで、その形を作るためには体力なんですよ。そういう意味ではエルシオ(フィジカルコーチ)の存在はすげえでかいなって。
N氏:それってJ1に行っても通じるよね。
あんぜ:通じますね。(サガン)鳥栖なんかそうじゃないですか。シンプルな形で、とにかく運動量で上回って、絶対的なエース(豊田陽平)の得点を強固な守備で守る。それが(J1昇格)初年度にして5位という結果につながった。
N氏:サッカーって、90分の間に一人がボールを持ってプレーする時間って、遠藤(保仁)とかボール触ることが多い選手は別としても、3分とか4分とかだよね。それ以外走っているだけ。それだけ走ることは大事なんだよね、カウンターサッカーやるにしても、バルセロナみたいなポゼッションサッカーやるにしても。ポゼッションサッカーやろうとしたら、それだけ周りの選手はパスコース作らなきゃいけなくて、走る距離は増えるんだよね。
あんぜ:必要な時に100%の力を出すためのトレーニングはしなきゃいけない。持論なんですけど、100点のプレーを30分しか出来ないのと、70点のプレーを90分続けられるのでは、後者の方が価値があると思うんですよね。だから、山雅に来た頃の大橋くん(大橋正博、2012年限りで引退)は大っ嫌いでしたw そこから考えると、大橋くんがスタイルを変えてまでレギュラーを狙う位置まで来たのは、本当にすごいことだなと。J1でのプレー経験長いし、韓国でやったこともあるしで、こだわりが無い訳がないじゃないですか。そこを敢えて曲げてでも試合に出たい、このチームで試合に出たいと思ったからこそ、そういう努力が出来たのかなと思うので、そこは本当にプレーヤーとして尊敬してます。

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【2014/05/19 21:25 】 | サポが作る山雅劇場2012 | コメント(0)
2.選手の成長を感じる喜び
N氏: J2に上がって飯尾があれだけ対応できるとは思わなかった。
あんぜ:そうですか? 俺はある程度出来るんじゃないかなという気はしてました。
N氏:俺がそう思ったのは、飯尾にしても飯田にしてもスピードがないじゃん? で、1対1で勝負かけられた時に、スッと抜かれちゃうという場面が増えるんじゃないかなって思ってたのね。でもそれに飯尾は対応した。ポジション取りでね。あと、飯田はすごく成長したと思うんだよ。初戦のヴェルディ戦から比べればね。あのときボロクソだったよね。
あんぜ:裏は取られるわ後ろから追いつけないわ。
N氏:それを考えると飯田は山雅に来て本当に成長したよね。ヴェルディに所属していた時を見てないからわからないけど。安定してるもんね。
あんぜ:ヴェルディの頃は教えてもらったことを活かす機会が無い、みたいなインタビューがありましたね。土屋(征夫、2013年からヴァンフォーレ甲府所属)って39歳(対談当時)になってもまだ現役バリバリの選手がいるんですけど、その人に教えてもらったことを実践する機会が無くて、悩んでいたらしいです。
N氏:サッカー選手って、技術を持っていても自信がなければそれを発揮できない。飯田の場合、元々持っていたものにプラスして、山雅に来て結果を出して自信がついて、発揮できるように成長したと思うんだよね。それをすごく感じたかな。


あんぜ:自信持ってやったって言ったら、(小松)憲太もすごい伸びたなって。
N氏:月間ベストゴール候補に選ばれたじゃん(ホーム町田戦でのロングループ)。あの時は本当にびっくりしたね。
あんぜ:2011年の開幕前の甲府とのトレーニングマッチで、周りは見えてないし左足は使えないしで、その時はもう今年限りかなと判断したんですよね。で、大怪我しちゃったじゃないですか(このTMで左足首を手術する負傷を負った)。でもそこからここまで来たのかって、あのゴールですごい感じましたね。あの試合は北側サイドスタンドで見てたんですけど、あれは修業(智仁、町田GK)が、一旦前に出ようとして戻ったんですよ。それを憲太は確認してて、状況を見て“左足で”ループを放った。すごく視野も広くなっているし、左足を使うことが出来るしで、本当に成長を感じたゴールだった。それもやはり、本人の努力があったからなんだろうなと。
N氏:憲太がポジションに入るだけで、山雅のサッカーってちょっと変わるじゃんね、リズムが。前でボール取ろうとするから、そこでスピードアップする。それがすごく山雅のサッカーに合っていると思うし。試合見ていると、憲太のパスミスって目立つよね。でもね、それは憲太のパスミスなのかっていうプレーも何回もあったなって思うね。
あんぜ:結果ミスにはなったんですけど、やろうとしていることは間違いじゃないという。ミスになってしまったので評価されてないのかなというところがありますね。
N氏:普通に見れば憲太のミスなんだろうけど、例えば2タッチで出すところをダイレクトで出すから、もらう側が追いつかない。そういう部分っていっぱいあったと思うんだよね。
あんぜ:でもそこまで見ている人がいるかっていうところはw わかるようになっていくんじゃないかなという期待はしてますけどね。失敗してため息をつくか、狙いはいいから続けていこうぜって風になっていくかというところは。


N氏:まあでもなんといっても2012年は船山だよね。
あんぜ:ですね。正直あれだけ化けるとは思ってなかったです。ウチに来たころは、ああJFLに来るだけの選手だなって思って。取り立ててボディバランスがいいわけでもないし、シュート打てば枠に行かねえし、動きだしは見るものがあったんですけど、それ以外はJ2の水準じゃねえな、JFLレベルだなって思った。まー化けましたね。アルウィンの水戸だったかで、体当てられても踏みとどまってシュートしてゴールしたシーンがあったんですけど、その前の年までだったらコケてファールをもらおうとしていたのが、耐えてシュートを狙う姿勢になってきたというのは、すごいなと。意識変わったんだろうなって。ボディバランスすげえ良くなったじゃないですか。
N氏:そうだね。
あんぜ:エルシオ効果ですかね。
N氏:でもエルシオの効果だけ? あれって。
あんぜ:意識を変えるような何かがあったのかもしれないですけどね。
N氏:体的には別に一回り大きくなったとかではないよね。
あんぜ:めちゃくちゃ強いわけでもないですよね。
N氏:でも倒れないんだよね。
あんぜ:倒れないですねー。倒れないっつったら塩もなんですけどね。JFLの頃はコロコロコケてたイメージしかなかった。
N氏:自分で足もつれさせてコケたこともあったよねw
あんぜ:それが練習試合の相手が「うちの練習にならないから塩沢外してくれ」というコメントが出るくらい強くなって。でもあれはマネジメントのところもあったのかなという気はしますけどね。2011年の初めの頃なんて練習で力を出し尽くして試合で力尽きているのかなというのがあった。それが2012年になってからそれがなくなってベストパフォーマンスを求めるようになった、ていうのが要因かなって思いますけど。


N氏:そう考えると、反町監督になって、伸びた選手と自分の力を出せなくなった選手とがいるなって。
あんぜ:そこはホントに監督との相性なんでしょうね。こういうサッカーをしたいというのが、選手と監督とでバッチリ合えばいいんですけど、巡り合わせが悪いという選手が絶対出てくるので。そういう意味では、伸びた選手はやり方に合った選手で、試合に出られなかったり成長できなかった選手は、合わなかったとしか言い様が無いかもですね。だから僕は、監督と合わなかったら移籍した方がいいという考え。だってサッカー選手が試合に出られないということほど不幸なことはないわけで。そういう意味では2012年の選手の数は多すぎたかなと思います。そう考えると、大橋くんはすごいんですよ。
N氏:さっきも言ったけど選手の幅だよね。自分のサッカーと監督の考えが違うから、諦めるという選手もいる。でも、自分のプレーはこうだけど、監督の考えはこうだからってそれに合わせれば、自分のサッカーの幅も広がるだろうし。大橋もそうだけど船山もそうだよね。それで自分の力が伸びるんだからさ。能力にもよるんだろうけど。須藤なんかはいいもの持っていたんだけど、反町さんの考えには合わなかった。
あんぜ:結局は本人次第なんですよね。監督の言うことは尤もだけど俺はこうしたいよ、みたいなところに行っちゃうのか、この要求に応えられれば自分の幅が広がると考えてトレーニングできるか、のところなんですよね。それは見てる側からしたら見えにくいところだし、やれって言っても見ているだけの奴が何言ってるんだって思うところもあるはずで。きっかけはそこかしこに転がってるんで、それを拾えるか拾えないかで、カテゴリとかも決まってくる気はします。そこは俺が言うことじゃないかもしれませんが。ある程度はこうやったらいいんじゃないかと思うところはあるんですけど、それを押し付けたいとは思わない。
N氏:2012年の船山のような、この選手がこんなに伸びるんだなという面白みってあるじゃん? 今年も開幕当初これしかできなかったけど、終盤になったらこれだけの選手になったっていうのが出てくると思うんだよ。元々能力を持った選手なんだから、自信さえ付けば、たぶんね。
あんぜ:そこはJFLの頃と比べると完全に違うところですね。JFLの頃はただ戦っているみたいなとこがあったんですけど、2012年はどれだけ成長したかを見る楽しみが増えた。そういう意味では、すごい楽しいシーズンだったなって。スタメンというかレギュラー見ても、補強して入ったっていうのは楠瀬とか野澤とか、後半で言えば藤川くらいだったじゃないですか。他はJFLからの持ち上がり組で。だから、JFLの選手でも磨けばここまで出来るんだぞってところを見せたということは、すごい価値があると思います。元々能力は高くって、でもマネジメントがイマイチで伸び悩んでた選手が、反町監督がきちっと方向性を示して、それに合うような指導をしたからこういう結果になったのかなと思う部分はありますね。


あんぜ:ところで、2012年のMVPって誰だと思いますか?
N氏:シーズン通してだよね?
あんぜ:一人に絞る必要はないですけど。
N氏:船山と飯田かな。
あんぜ:おフナさんは当然として。後半戦はエースの風格バリバリでしたもん。組み立ても出来るしフィニッシュもいけるしで。飯田はなんでまた? 飯田はあれくらいやれるんじゃないかって思っていましたけど。
N氏:飯尾に活かされてる部分はあったんだろうけど、俺のイメージって開幕戦のイメージがすごく強いの。あのやられまくったインパクトが。それに比べたら、一年通して成長したかなって。
あんぜ:終盤キャプテンマークを付けたのは「お前がリーダーになるんだぞ」というメッセージだったとは思いますし。俺はディフェンスラインでいったら多々良が一番じゃないかなっていう気はしますね。新聞かなんかで「JFLに比べて「なんでそのパス?」っていうのが無くなったんでやりやすくなりました」ってコメントしてて、うおお頼もしいって思いました。怪我なく累積警告もなく、1年間通してフル出場出来たっていうのは、ディフェンダーとしては偉大だなと思いますね。
N氏:(ディフェンスの)3枚(飯尾・飯田・多々良)は評価されるよね。
あんぜ:多々良はポジショニングが年々渋くなってきたなって。ホントに大卒3年目かよっていう。
N氏:でもその3枚の影にボランチの2枚(ユン、喜山)の成長もあるかもね。
あんぜ:最後の3枚の前の4枚。ウイングバック(玉林、鐡戸)とボランチの4枚が連動して追い込んだからこそ、3枚のところで跳ね返せたというのはあるかもしれませんね。両ウイングバックなんて攻守ともに参加しなきゃいけないじゃないですか、ウチの場合は。なんであんな走れるんですか的なところもありつつ。ペナルティエリアでクリアした選手がゴールを決めるんですよ。どういうことだよっていうw
N氏:CZOさんが呟いてたよね。鐡戸がゴール前でクリアして、ゴール前まで走りこんで鐡戸がゴール。
あんぜ:あれは新生山雅の象徴のゴールだったなって。
N氏:100m近くダッシュしてるんだもんね。
あんぜ:それを90分続けるんですもんね。
N氏:その前に選手が何人かいるんだけど、それを追い越して。
あんぜ:ポストに当ててシャドーが拾う形というのは、ウイングバックの攻撃参加をする時間を稼ぐという意味ではすごい効果的で。(反町監督が)来た時からやってるんですよ。これは違うなってコールリーダーもtwitterで呟くくらいで。こういうサッカーをしたい、そのためにはこれをしなきゃいけない、というのを整理して、まずはここからやるよっていうのを考えたという意味で、ホントに反町さんって策士だなと思います。今までだったらロングボール放り込んで行って来いだったのが、押し上げの時間を稼ぐという視点が入って幅が広がったので、昨シーズンのサッカーはホントに面白かったです。

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【2014/05/19 21:22 】 | サポが作る山雅劇場2012 | コメント(0)
3.応援あれこれ
あんぜ: Jリーグでやっていけるなと思った試合はどこですか? 序盤の富山とか見たら絶望的だったじゃないですか(ミドルシュートを決められまくって0-3で敗戦)。そこから段々結果が出るようになってきて、「あ、これ行けるんじゃねえの?」って感じてきたのっていつ頃ですか?
N氏:ホームのヴェルディってその後だっけ?
あんぜ:ホームのヴェルディは7月8日ですね。ホーム富山の後で、アウェイの富山よりは前です。話を聞くと、ホームのヴェルディ戦は開幕フルボッコにされたチームに対して競り勝てた、というところで皆さん挙げてらっしゃいます。俺は違うんですけどw 個人的にやれるなと思ったのは、その前のアウェイの湘南だったんですよ。先制されて苦しい時間帯が続いて、ホントに最後の最後に同点に持ち込んだっていうのが。
N氏:逆転したのって湘南戦が初めてだっけ?
あんぜ:先制されて引き分けに持ち込んだのは湘南戦が初めてだったと思います。あれは、客席の雰囲気が「あ、今回は違うぞ」っていうふうに感じたんですよね。中には諦めていた人もいたかもしれないですけど、声出している人は絶対に負けるかっていう空気が自然と出ていて。それまでだと先制されたら落ち込んじゃって「ああ、今日もダメか」という空気が流れていた。
N氏:そういう雰囲気って、サポーターが作るもの? それとも選手のプレーからサポーターが感じてそういう雰囲気になるもの?
あんぜ:俺はサポーター発だと思います。やっている選手が悔しくないわけがないじゃないですか。絶対勝つつもりでやっているし、そういう諦めた風なプレーをしている選手は2012年はいなかったと俺は思います。最後までぶっ倒れるまで走り続けられるのは勝ちたいからだと思うので。そういう面では、見ている側が、ああそろそろダメかなっていうのがなんとなく広がり始めて、それが伝染していくみたいなところがあると思いますけど。でもまあ、そういう感情はごく自然な流れなので仕方ないところはあります。「やっぱり諦めちゃダメだな」って感じるきっかけがないと、なかなかそういうふうには思えないと思うんで。そこは気付いてくれる人が増えるんだったらいいなと。俺も最初からそうだったわけではないし。


N氏:最終戦2つ前のアウェイの千葉戦がそういう感じだったんだよ。ああもうダメだって。
あんぜ:見に行けなかったんでコメント出来ないんですけどw
N氏:あの時はね、そんな感じがした。選手のコメント見るとさ、千葉が強かったとか、レベルの差を感じたとか多かったけど、俺が見てる限り、ホーム千葉戦とそんなに力の差はなかったと思う。
あんぜ:そういうのって試行錯誤していかないと気付けないところで。選手が最後の最後に追い付くとか勝ち越すとか、自分はちょっと諦めていたけど選手は諦めてなかったから結果が変わったんだと実感しない限り良くはならないと思うんですよね。そういう序盤戦のあきらめムードから変わったなと感じたのがアウェイ湘南戦だった。その伏線があったからこそ、次の週のヴェルディ戦の勝利につながったんじゃないかなって思います。終盤の、栃木に負けてプレーオフの可能性が無くなってからの空気を俺は体感してないので、なんとも言いにくいんですけど。そういう空気になっていたとしたら、そこは来期への課題になると思います。山雅の応援って結構特徴的なところがあって、押せ押せの時はノリノリなんだけど、落ち込むときはすごいしょんぼりしちゃうっていうところがあるんで、そういう流れになっちゃうのは仕方ないかなあとは思いますけどね。
N氏:でもそれはどこもそうじゃないの?
あんぜ:そうなんですけどねw 山雅に後半の30分過ぎから劇的なゴールが生まれやすいのは、押されてる時間帯も絶対逆襲してやるぞという気持ちを内側にためてて、後半逆襲の時に一気に爆発するみたいな、そういうところがあるんじゃないかという気はしますね。そういうところは、負けて悔しいという気持ちを内に秘めるんじゃなくて表に出す人が多くないとなかなか浸透しないのかなと思いますけど。これ以上はサポーター論になっちゃうので、あんまり言うのは控えますけど。
N氏:いやでもそれは必要だと思うよ。
あんぜ:いやでも自分がこうあってほしいっていうのを人に押し付けるっていうのは止めた方がいいかなって。こういう応援しかダメだっていうのは硬直になっちゃうから。
N氏:それは俺も嫌い。
あんぜ:だから「こういう考え方もあるよ」みたいなとこで留めないと危険だなっていう。その人はその人の考えでやってることなんで、それを否定するということはやっちゃいけない。


N氏:去年もね、いろいろな人達のつぶやきを見てて、すごい違和感を覚えたのは、ゴール裏はこうじゃなきゃいけないという意見。基本的に俺はそういうのに興味ないんだよね。前の人がどうであろうと、後ろの人がどうであろうと、自分が声出したければ声出せばいいし、立って飛び跳ねなくても座って見てればいいし。その場がそういう雰囲気になれば、自然と同じような感じになってくると思うんだよ。試合に集中してればそんなこと気にならないと思うんだよ。
あんぜ:でも気になっちゃうことはありますよw (選手に)お前何やってんだよみたいなことしか言わない人もいますし。
N氏:それは気になる。
あんぜ:可能なら選手を後押しする方向に持って行ってほしいよねというのはあるんですけどね。それがその人の楽しみ方だと言われれば何も言えなくなっちゃうんですけど。だからといってそのヤジを止めろというふうになっちゃうのは危険だと思います。それこそこうしなきゃいけないっていうことにつながっちゃうんで。でも試合中に頭に血が昇ってたらそういうことも出来ないのかもしれないんですけど。耐え切れず言っちゃうことは多々あるんで。
N氏:難しいね。
あんぜ:ホント難しいっすね。だからUMの人たちはすごいなって思うんですよ。
N氏:試合は試合。応援の仕方は応援の仕方で。
あんぜ:UMって基本押し付けじゃないですよね。やりたければどうぞっていう。
N氏:それは俺も思う。
あんぜ:コールはやるんだけど、参加してもしなくてもいいよ的なところがあるんで、だから(ゴール裏に)入りやすいのかなっていう気はしますけど。応援の話になると、サブリーダーの配置っていうのは、一番変わったとこですけど。あれは成功と見ていいですかね?
N氏:俺はそう思うよ。ただ、(コールリーダーの)コマツくん一人でもそれはそれでいい。離れてれば、いつコール始まったのかとか、いつから声出したらいいかわからないっていうつぶやきも多かったけど、それはそれで自分が感じた時から声出せばいいし。って俺は思うけど、そういう人がいるから、っていう部分で考えれば、いいと思うよ。
あんぜ:たぶん空気作りっていうところを考えてああいう配置になったんじゃないかなっていう。そこを感じますけど。人が集まるようになってきたので、それをもうちょっと、試合的なところで、後押しする空気を作りたいという。
N氏:ビジョン下から幅を広げるっていう意味では良かったと思う。
あんぜ:熱っていうのは伝わってくるんですよね。そういう強い熱量を持ってる人の周りに伝播していくっていうところがあると信じてるんで。
N氏:ビジョン下に入れなくて、サイドにいて声出したくても出せない人っていると思うんだよね。バックスタンドやメインや北側ゴール裏とか、声出したくても出せない人っていると思うので。
あんぜ:そういう人たちの後押ししたいという。


N氏:去年ね、1回だけ北側ゴール裏(アウェイ席の隣)に行って、一人で声出してたの。で、終わった時に、若い男の子が、ちょっと離れてたところで応援してたんだけど、ありがとうございました、俺もいつも応援してたんですけど、声出したいけど周りの人が出してないから勇気がなくて、みたいなことを言ってたから、ああ、そういう子もいるんだなって。
あんぜ:一人やったら後に続く人もいるかもしれないので、個人的には意識してやってます。自分の熱を周りに伝えて巻き込みたいっていう。そう考えてくれる賛同してくれる人が増えたらすごい幸せなことだなって。北九州の行くJ1の時は恥ずかしかったですけどw  後でアルウィンに知り合いに「見たよ」って言われて、やめてください! って感じでしたw まあでもアウェイだからこそ弾けられるっていうのもあって。
N氏:アウェイの方が面白いよね。
あんぜ:西京極行った時も、隣のおばちゃんが「アウェイの方が楽しいわ」って言ってました。アウェイの方が一つのところに固まらされるじゃないですか、それが一体感を生むんですよね。コアの熱い人がいて、それに引きずられてみたいな。普段は声が小さいんだけどもうちょっと弾けてみようかって。基本的に弾けるってことは喜怒哀楽を外に出すことなんで、それはすごい楽しいことなんですよ。なので、こんだけ楽しいことをみんな体験してほしいなっていうところがあって、大げさなくらい弾けるのが信条です。
N氏:普段ホントにおとなしくてさ、全然喋らない人がゴール裏に行ってさ、ものすごくはじけてたらそれだけで楽しいじゃんね。
あんぜ:俺そのパターンですけどねw リアルではモンクタイプですw

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【2014/05/19 21:20 】 | サポが作る山雅劇場2012 | コメント(0)
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