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【2024/05/15 13:46 】 |
1.智将・反町康治が与えたもの
あんぜ:じゃあ2012年を振り返るということで。2012年で一番のトピックスは反町(康冶)監督の就任だと思うんですけど、来てよかったというポイントはありますか?
N氏:フロントが反町さんを選んだってことは間違いじゃなかったと思う。結果云々じゃなくて、将来的に。何年後っていう形でチームを作ってるから。
あんぜ:タイミング的にはベストなタイミングで来たなと思いますね。プロクラブになって、サッカー的にも転換しなきゃいけない時期に、ある意味教師的な「プロとはこういうものだ」みたいなものを植え付けられる監督を連れて来た。フロントはいい仕事したなって、そんな感じですね。
N氏:で、あの人ってブレないじゃんね? それがやっぱデカイと思うな。
あんぜ:まあこれまでブレブレだった人が監督(吉澤英生氏。現在鳥取U-18監督)だったからアレですけどw
N氏:それはねw
あんぜ:クラブとしても受け入れ体制があった。選手としても好き勝手やっていた部分があったんですけど、「こういう理由があるからこういうプレーしようぜ」と説明出来る人が来たのはすごい大きいなと思いますね。
N氏:確かにね。
あんぜ:選手の上手くなりたいという欲求に、こうしたらもっと上手くなるよと導くことが出来る。実績のある監督ですし、次第に結果もついてくるようになって、いいサイクルが回った。


N氏:監督って、自分のサッカー観があるよね。こういうサッカーをしたいからって選手をあてはめがち。でも、反町監督って、選手を見てからどういうサッカーをしようかを決めている。そういうところはすごく共感を得てるね。
あんぜ:山雅のいいところは潰さないで、プラスアルファでどうしたらいいかというところを考えて、戦術を選んだのかなと思います。そういう意味ではベストに近い選択だったのかなって。あと、マスコミを使うのが上手いですよね。
N氏:コメント力あるよね。吉澤さんに比べたら、あるよね(一同笑)。吉澤さんは真面目すぎるんだよね。
あんぜ:(吉澤さんは)絶対に良い人なんだけど、監督としてリーダーシップがあるかと言われると、中々そういう部分は見えなかったりとか。コメントも試合の振り返りになっちゃって、こう思ったからこうしました、というものじゃなかった。そこから比べると、ウィットに富んだというか、ユーモアのあるコメントが出てくるようになった。
N氏:そういうところって性格なんだろうね。
あんぜ:普段からどういうことを考えてるかも効いてくると思うんですけど。どう見ても「考えるのが好き」な人じゃないですか反町さん。
N氏:マスコミに対しての対応に慣れているのもあるんだろうね。日の丸付けて監督してたし。プレッシャーは全然違うんだろうけど。それは感じたかな。
あんぜ:こう考えたからこうしましたとか、プランはこうでしたけどちょっとズレたのでハーフタイムに修正しましたみたいなコメントがあるんで、J’s Goalとかのコメントを見てても「あ、なるほど」っていう納得感があった。サッカー的な所で説明してもらえたという部分で、すごい面白かったです。

N氏:あと、どの試合を見ても後退はしてないと感じた。
あんぜ:後ろには行ってないですね。勝てなくてもここは改善してきたなというのが見えて、そこが楽しみでした。監督が変わってサッカー的に変化を感じた部分はありますか?
N氏:どういうこと?
あんぜ:山雅っていったらカウンター縦ポンみたいなところがあったんですけど、そこがある程度形が変わったというか。なんだろうな、二、三人で行ってこいカウンターじゃなくて、ポストに当てて、そのボールを拾って、サイドに展開するみたいな、サッカーのセオリーに沿ったところが出てきたかなって思うんですけど。
N氏:俺が感じるのは、ディフェンスを第一に考えてるけど、ただ守るんじゃなくて、トップ(FW)からボールを追いかけて、それにつられて第二第三(の選手が)ってそれに連動して、ディフェンスをしていくようなサッカーしている。それには運動量が必要だから、じゃあ今何をトレーニングすればいいかというところが理にかなっていて、新聞とかで報道されている内容に納得感がある。こういうサッカーをしたいんだというのが試合を見てて感じるんだよね。そこは吉澤さんの時にはなかった。何を重点的にトレーニングするか、っていうのも(報道で)出て来なかったし、どういうサッカーをしたいんだろうなっていうのも(試合から)見えて来なかったから。
あんぜ:(吉澤さんは)その辺には難があったかな。だからヘッドコーチの方がいいんじゃないかなって。ちゃんと(チームの)背骨を作ってくれる人がいて、そこにプラスアルファをのっけるのがうまい。モチベーションを上げるという点ではすごい手腕を発揮する人なので。反町監督は守備はすごい決まり事が多いみたいですけど、でもその決まり事は、サッカーのセオリー的にというか、こういう展開だったらこういうところに穴が出来そうだから、それを事前に防ぐためにはこうしなきゃいけないよ、というところから来ている。そういう意味では、よりサッカーを知っている人が教えているんだろうな、と感じることはあります。3バックってなかなか難しくないですか?
N氏:難しいと思うよ。
あんぜ:未だに3バックの何がいいのかがよくわからないんですよねw
N氏:中盤に選手を5人揃えたいっていう意図があるんだろうね。(後ろの)3枚だけで守るかっていったらそうじゃない。ボランチなりサイドの選手が守備にスライドすることを考えて3枚にしている。フォーメーションは、そんなにこだわる必要はないかなって思うんだよね。結局、試合が始まれば3-4-2-1だろうが4-4-2だろうが、流動的にポジションを変えて対応していかなきゃいけないから。
あんぜ:そうですね。フォーメーションというよりは、どういう選手をどういう意図で起用したかの方がよっぽど重要。そう考えるとフォーメーション論なんていうのは飾りでしかないかなって。でもまあ、メンバーを決める上でフォーメーションは考えないといけないので、その点で3枚で守らないと持ちこたえられないという考えから3バックという形にしたのかなっていうのはありますね。飯田と多々良が当たって、飯尾がそのカバーに回ってがっちり守ろうと。


あんぜ:あと、データサイトあるじゃないですか。パスの数とか、30m侵入回数とか、データを集めているサイトがあって、そこを見ると、山雅、支配率、パス本数、22位。ダントツの最下位なんですよ。でも、攻撃の回数はいい。(攻撃回数は21位。シュート本数は4位、枠内シュート数6位)ということは、支配率は低くても、ちゃんとフィニッシュまで持ち込むような攻撃をしているという証拠だなって。シュート数なんて上から数えた方が早い。それが成績に現れているのが見えて面白かったですね。後はタックル数20位なのにクリア数8位だったりとか。タックルってある意味博打的なところがあって、タックルに行ってかわされたらそれは大ピンチになる。プレッシャーをかけて相手にミスさせるというのがまずあって、パスカット出来るようにコースを切ったり、ライン際に追い込んだりというのがあって、最後にドリブルで来られた時にタックルで止めるというのがある。ボール取ろうと飛び込むのは、取れればいいんですけど、かわされた時のことを考えると難しい。そこを踏まえると、リスクを避けるようなディフェンスをしていたのかなと。当たりの強い飯田がいて、ポジショニングのいい多々良がいて、そこを突破された時に飯尾がアタックする。最終ラインを崩された場面は、シーズン通しても、序盤戦くらいだったのかな。監督的にはもうちょっと攻撃的にいきたいんだろうなという気はします。守備をしっかり固めないとボロボロになるっていうのは経験的にわかっているので、まずはそこから整備したのかなと。サッカー的なところで言うと、カウンター主体なんですけど、カウンターの質自体変わってきてないですか? 以前はショートカウンター狙いで前からガンガンプレスかけてミスを誘うサッカーだったんですけど、反町監督になってからは深いところで取って、リスクを少なくしながらも、奪ってからは素早く展開していくという。最終ラインで鐡戸がクリアしたボールをつないでいって、最後はオーバーラップしてきた鐡戸がゴールを決めたみたいな形が象徴的。ボールを奪うポイントが前じゃなくて後ろになってきたのは変わったと感じるところですね。ざっくりくくればカウンターサッカーなんですけど、カウンターの質が変わってきているところは重要なポイントなんじゃないかなと。
N氏:前への意識は強くなったよね。攻める気があるのかないのかディフェンスラインで回している試合はそんなにないよね。基本的にサッカーって相手のゴールに近いところでボールを取って、そこから攻撃につなげた方が得点の確率は高い。2012年は、選手個々の前へ前へという意識が強くなったから、ディフェンスの深いところで取っても、周りの人間が前への動きだしが増えて、そういう得点も増えてきた。
あんぜ:だから、走りこみなんですよね。深いところから(敵陣)ゴール前に殺到するには、それだけの距離を走らないといけないわけで、その形を作るためには体力なんですよ。そういう意味ではエルシオ(フィジカルコーチ)の存在はすげえでかいなって。
N氏:それってJ1に行っても通じるよね。
あんぜ:通じますね。(サガン)鳥栖なんかそうじゃないですか。シンプルな形で、とにかく運動量で上回って、絶対的なエース(豊田陽平)の得点を強固な守備で守る。それが(J1昇格)初年度にして5位という結果につながった。
N氏:サッカーって、90分の間に一人がボールを持ってプレーする時間って、遠藤(保仁)とかボール触ることが多い選手は別としても、3分とか4分とかだよね。それ以外走っているだけ。それだけ走ることは大事なんだよね、カウンターサッカーやるにしても、バルセロナみたいなポゼッションサッカーやるにしても。ポゼッションサッカーやろうとしたら、それだけ周りの選手はパスコース作らなきゃいけなくて、走る距離は増えるんだよね。
あんぜ:必要な時に100%の力を出すためのトレーニングはしなきゃいけない。持論なんですけど、100点のプレーを30分しか出来ないのと、70点のプレーを90分続けられるのでは、後者の方が価値があると思うんですよね。だから、山雅に来た頃の大橋くん(大橋正博、2012年限りで引退)は大っ嫌いでしたw そこから考えると、大橋くんがスタイルを変えてまでレギュラーを狙う位置まで来たのは、本当にすごいことだなと。J1でのプレー経験長いし、韓国でやったこともあるしで、こだわりが無い訳がないじゃないですか。そこを敢えて曲げてでも試合に出たい、このチームで試合に出たいと思ったからこそ、そういう努力が出来たのかなと思うので、そこは本当にプレーヤーとして尊敬してます。

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【2014/05/19 21:25 】 | サポが作る山雅劇場2012 | コメント(0)
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