中継でよく耳にする単語なので「そんなん知ってるよー」って人も多いと思います。では「ディフェンダーの裏」の”逆”はなんでしょうか? 「裏」と表現するからには「表」もあるわけで、じゃあディフェンダーの「表」ってどういうこと?というあたりを書いていきたいのです。まずはその前段階として、まずは「ディフェンダーの裏」について言及していきたいと思います。
一般に「ディフェンダーの裏」とはディフェンダーの背後を指します。「裏をつく」「裏を取る」とはすなわち「ディフェンダーの背後のスペースに入る」という意味です。何故ディフェンダーの裏を取るのが有効かというと、人間の目は前についているからです。とだけ書くといささか乱暴なので、例を挙げてみます。
例えば玉ちゃんが右サイドを駆け上がってくる場合。相手ディフェンダーは基本的にボールを見ます。でないと玉ちゃんのプレーに対処できないからです。低い位置ではあまり問題にならないのですが、攻めこんでいってゴールライン付近になるとどうでしょうか? 角度が付くために「玉ちゃんと同時に視認することが出来るエリア」が狭くなりますよね。つまり死角が増えるわけです。逆サイドを確認するためには、一度玉ちゃんから目を離して後ろを振り向かなければなりません。スピードのある玉ちゃんから目を離したらどこに飛んでくかわからないので基本的には目を離さないわけですが、ここで逆サイドからてっちゃんが走りこんでくると・・・。
とまあ普通はそんなに上手くはいかないわけですが、通常ディフェンダーとフォワードの駆け引きは「ボールと同時に確認出来ない位置に入り込めるか」に集約されます。ディフェンダーの死角に入り込むのが上手いフォワードを「裏を取るのが上手い」と評したり、ディフェンダーの死角をついてゴール前のいい位置にフォワードが飛び込んでくると「上手く裏をつきましたね」などと言ったりするわけです。
山雅で裏を取るのが上手いフォワードと言えば片山真人選手。良さがわかりにくいと評されることが多い彼ですが、ディフェンダーの裏を取って点の取れる位置に入り込むセンスは随一ですね。山雅サポーター的にイメージしやすいのはFC町田ゼルビアのエース、7番勝又慶典選手ではないでしょうか。俺はこの
魔法のようにゴール前に現れるプレーが今でも強烈に印象が残っています。
今回はこんなところで。次回がたぶん本題です。ではまた。
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