ご存知上田ジェンシャンと、過密日程中だったとはいえアンテロープ塩尻を破って準々決勝に駒を進めた創造学園高校の対戦。創造学園はインターハイ全国大会前、上田ジェンシャンは降格がかかるリーグ戦の合間ということで、どのようなメンバーで戦うか注目したが、お互いほぼベストメンバー(おそらく)。創造学園はインターハイの強豪校との想定試合、上田は怪我人が出たり復帰したりの中の連携確認といったところか。
試合は全体的に上田のペース。猛攻を最後のところで体を張って守る創造学園といったところ。上田は8番小田竜也の個人技を中心に崩すも精度を欠くシーンが目立った。一方の創造学園は押される中でもパスをつないで後ろの選手がどんどん追い越していくサッカーを展開。いい意味で予想を裏切られた。
創造学園は球際の粘りが特筆もので、両チームとも足が止まり始める時間帯からそれが顕著になる。奪われても粘って奪い返して決定機を何度も作り、後半30分を過ぎても得点出来ない想定外の事態に焦る上田を追い詰める。結局試合はスコアレスのままPK戦へ突入し、上田が辛くも準決勝進出を決めた。
創造学園の粘りと同時に上田の深刻な決定力不足もPK戦までもつれた原因だろう。インターハイ全国出場校とはいえ、高校生相手にフリーでシュートが枠から大きく外れてしまうあたりに、上田が北信越1部リーグで降格を争う位置にいる理由を見た。全社県予選決勝で見せた闘争心を取り戻して残留を決め、今年四度目となる東信ダービーに臨みたいところだ。一方の創造学園は、社会人相手に90分を無失点で切り抜けて自信を深めたことだろう。終盤の球際の粘りは「何か起きるかもしれない」と期待を抱かせるものだった。激しい交錯で負傷交代した16番丸山匡喜の怪我の具合は心配だが、2週間後に控えたインターハイ全国大会でも旋風を巻き起こして欲しい。
気になった選手
上田ジェンシャン 8番 小田竜也
上田のキング。足元にボールを収めるプレーが上手く、スピードに乗った突破とラストパスで何度も創造学園ゴールを脅かした。しかし、合わせきれない味方と自身の精度の悪さも手伝って、高校生相手に90分間でゴールを奪えなかった所は反省点。周りのサポートも物足りなかった。
創造学園高校 11番 江田貴史
左サイドを主戦場としていた。攻守ともに食らいつくという表現が似合うプレースタイルで、倒されてもなお前に向かうドリブルの推進力が魅力。江田に限らず創造学園の選手は攻守の切り替えが早く、粘り強い守備をする印象を受けた。
[3回]
以下、感想を適当に。
・ママさん応援団の威力は馬鹿にできない。
・終盤の創造学園の猛攻にスタンドは高校生贔屓になる中、こっそり聞こえた「ジェンシャンがんばれー(小声)」の声援に萌えた。
・創造学園は山雅ユースより強いかもしれない。
・芝すごいきれい。
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