最近、キャプテンがインタビューで語っていた言葉を思い返しています。
悪いところは悪いと言って欲しい。
これって重い言葉ですよね。悪いところは全て指摘しろという意味で発言しているわけではもちろん無いと思います。良いところは良いと認めた上で、レベルアップのために悪いところを指摘する。伝え方次第で「何くそ!」という反発心が生まれてプラスのベクトルにもなるし、「失敗するかもしれないからやめておこう」という心理が働いてマイナスのベクトルにもなる。難しい仕事ですよ。更にはサポーターの見るレベルも問われます。素人目には良いプレーに見えても実は悪いプレーだったり、その逆もまた然り。クラブが成長するためにはサポーターのレベルも上げていくことが必要なのではないかと思います。
ここで例を挙げたいと思います。こんなシチュエーション。
弦巻選手のスルーパスに木村選手が素早く反応して2対2に持ち込みました。ゴール前にはマーク付きの片山選手。ここで木村選手はドリブル突破を選択したもののディフェンダーをかわしきれず、強引に打ったシュートはバーの遥か上を通過しました。
さて。あなたならどうしますか? 意見が引きずられるといけないので俺の意見は書きません。スタンドで応援している時なら、ひとことかふたことしか言えませんよ。どんな声をかけますか?
長友選手がチェゼーナに移籍した後、雑誌のインタビューでこんなことを言っていました。「相手のエースFWが僕を嫌がってバックパスをしたとき、観客席が盛り上がった。こんな所まで見てくれるのかと感心した。」 確かこんな感じだったと思います。どうでしょう、選手に「このサポーターわかってるな」と思わせたくありませんか? 親善試合とはいえアルゼンチン代表に対しても相手ゴールキックの時は判で押したようにブーイングするのが「わかっているサポーター」とは思わんです。そんなにアルゼンチンに攻めてきて欲しいのかと。負けてるのにトロトロとゴールキックの準備してくれるのだから感謝するくらいでちょうどいいんじゃないかなと思うのですが。
根拠もなく肯定だけするのも否定だけするのも違うと思います。もちろん楽しみ方は人それぞれで色々な考え方があっていいと思いますが、チームの成長を願うなら優しいだけでは足りない。「山雅のサポーターは温かい。でも、悪いところは悪いと言って欲しい」というキャプテンのメッセージを、しっかり考えていきたいと思います。
[8回]
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